生命保険はじめました
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いよいよこの日が来てしまった。
ここ何日はすっかり陽気な天候が続いていたここボストンだが、再び雨に見舞われている。卒業式を明後日に控え、今晩家族が日本から到着。こちらでは卒業式は、家族が仕事を休んで駆けつける、結婚式並みの一大イベントだ。そして、それは卒業する者が30才近い大人であっても、変わりはない。6月9日にはハーバードの大学と大学院が一斉に卒業式を行なうため、ローガン空港には「いかにも」という感じの人たちがぞろぞろと到着していた。ボストン界隈のホテルやレストランも、今週は軒並み予約でいっぱいらしい。 明日の晩は学長主催で、ベイカー・スカラー受賞者(上位5%)とその家族向けのディナーが催されるのだが、最終学期も好成績で終え、無事このディナーへの招待を受けることができた。日本人では4人目、14年ぶりとのウワサ。最後の最後まで、集中力を切らさずに勉強し続けることができた自分を、褒めてあげたい。明日は袴と着物で参加し、大和魂をアピールしてくる予定。気分はノーベル賞授賞式の、川端康成先生。 ○ ○ ○ それにしても、今週の村上さん逮捕のニュースは衝撃だった。ウェブでニュースを知り、一人で1時間くらい、3階の部屋で横になって天井を見ながら、呆然としていた。 彼らのこれまでの活動の功罪についてはあちこちで書かれているし、僕も彼の極端なまでの株主至上主義には疑問を呈したこともあった。しかし、今回の事件はさておき(インサイダー疑惑については、47thさんが示唆されているように、少なくとも逮捕直後に理解されていた事実関係のもとでは、法律上のクロシロは相当微妙)、また「ボロ儲けしてたのはけしからん」といった大衆ウケしそうな感情論を廃したきわめて冷静な評価を行なうならば、彼が日本の資本市場の発展に残した功績は非常に大きいと考えるべきだ。 それは、一言で言うならば、資本市場の資産評価機能の正常化を加速させ、定着させたことであると思う。 証券の価値評価は、利益やキャッシュフローだけでなく、投下資本・資産に対してどれだけ効率的なリターンを生み出しているか、というバランスシートの視点が不可欠である。眠っている資産(過剰なキャッシュや遊休不動産)を保有している企業は、「でもあそこは経営陣が古い保守的な考えだし、どう考えても資産を有効活用しなそうだから、しょうがないよなー」とあきらめるのではなく、それらを有効活用することを前提とした評価がなされるべきだし、資本市場はそれを強烈に迫る力を持つべきである。村上ファンドだけが理由ではないかも知れないが、ここ3~4年、ものすごい勢いで、あちこちでロックアップされていた資産が解放され再投資され、グローバルで見ても日本の資産評価が正常化してきたと感じる。明らかなアービトラージの機会がなくなったことは、社会経済の効率からは望ましいことだ。 米国では村上ファンド並に暴れているアクティビストは多数いるが、彼らは市場に不可欠な役割を果たす、一プレイヤーであるとみなされている。そこには、市場の価格付け機能への徹底した信奉があり、その原理を守るために、多少の荒波があることはやむを得ないと考える思想があるように思える。それは、資本市場の資産プライシング機能によって、マクロでみて最適な資源配分がなされるという、資本主義の根底にある原理原則への信奉だ。トレーディングで短期的なミスプライシングから儲けを取っていくのも、それが価格の正常化を生んでいくという点で、これに含まれる。 これに対して、わが国の資本市場は、資源配分において政府が大きな役割を担うという考えが強いことから、市場に資産評価機能はある程度認めるものの、それが犯すべからざる原理原則とは考えられていない気がする。かかる機能は(そのときどきの当局が考える)秩序とのトレードオフである程度犠牲にされてもやむをえないもの、そう思われているのかも知れない。ときの検察幹部が「株式取引による儲けは汗をかかない、尊い勤労ではない」という考えの持ち主であれば、その思想にあわせた「秩序の正常化」の動きが起こるわけだ。 現時点では事案の詳細や、他の違法な取引の有無は明らかになっていないから、軽はずみなコメントは差し控えるべきなのかも知れない。しかし、期待を胸にこれから日本に帰ろうとしていたところに、「出る杭は打たれる」、実に日本的な慣行を生々しく見せ付けられたことで、どこかで身震いがするような怖れの感情を生み、1時間も呆然としていたように思う。 ○ ○ ○ 最近各方面から問い合わせがある、卒業後の進路について。 2006年MBA卒業生のジョブ・マーケットはすこぶる好調で、幸いにも色々な魅力的なお話があったのだが、この冬にある投資家の方と出会い、その結果、東京の某投資会社で働くことになった。 キャリアを恋愛に上手に例えることには定評があるワタクシですが、言うならば、「ビビっときてスピード婚」といったところ。今後もまた皆様に色々と助けていただくことと思いますが、その節はどうぞよろしくお願いします。 この2年間、キャリアや人生についてはよく悩み、考えさせられた。特に印象に残ったのは、HBSの卒業生に対して投げかけられる、ある詩人の問いかけ: “Tell me, what is it you plan to do with your one wild and precious life?” ~ Mary Oliver, Pulitzer Prize winning poet 「さぁ教えてください、 一度しかない、あなたのワイルドでかけがえのない人生を、 あなたはどう生きていくのですか?」 僕らの両親が育ったような時代はまだしも、これだけ価値観やオポチュニティが多様化した、成熟化した資本主義の時代において、一度しかないワイルドでかけがえのない自分の人生を、大きくて有名な組織で安定を求めてあくせく働いて過ごすことの意味は、もはやなくなった。とにかくワクワクする毎日を送れる職場を、全力で追い求めるべきだ。 僕ら一人一人には、大きな可能性がある。目の前に開かれた道を妨げるものがあるとしたら、それは自身の怠惰、創造性や勇気、努力の欠如しかない。 自分という一人の個にユニークなエッジを活かして、自分にしかできない、めいっぱいワクワクする人生を送るべきだ。 僕は、ようやくそんな人生に向けて第一歩を踏み出せたことを、幸せに思っている。 ○ ○ ○ 以前ちょっと仄めかしましたが、この秋頃を目標に、某出版社から留学記のエッセイ集をベースとした本を出版する予定です。ブログの「日記」っぽい部分は、すでにウェブでお読みいただいたし少々野暮ったいので全面的にカットし、もっと「生のアメリカ」や、色々な点で米国的資本主義化しつつあるわが国へ示唆のあるような内容に絞って、整理し直しています。 内容は留学生活を通じてみてきた米国のファンド資本主義、リーダーシップと企業倫理、アントレプレナーシップ、グローバリゼーション、民と公の交差、キャリア論と、多岐に渡る予定。巷にあふれるMBA本では終わりませぬ。お馴染みの軽快な口調で、ずばりと切り込み、専門的な内容を分かりやすく書いた、面白い本になる と いいな と期待しつつ、遅々として進まない原稿に取り組んでいます。先日、サンフランシスコで梅田望夫さんとランチする機会に恵まれ、大変刺激になったのですが、ウェブ進化論までは無理でも、一人でも多くの同世代の人たちに、僕の留学体験から得た視座を共有できるものを作りたいと考えています。 ○ ○ ○ 今回の留学生活でブログを続け、自分の考えを発信するメディアを持てることのありがたみ(とそれに伴うコスト)を、痛感しました。仕事を始めても、これまでとはもちろん形は変わるでしょうが、何らかの形でまたブログ書けたらいいな、そう思っています。 それでは、またお会いする日まで! 2006年6月7日深夜 大雨のボストンにて 岩瀬 大輔 hbslife@gmail.com #
by diwase
| 2006-06-07 15:44
当初の予定よりも若干早いのですが、
本日、2006年2月末を持って、ハーバード留学記を終了することにしました。 気持ちは、人気絶頂期に突然引退を発表した女優です(違うか)。 残り数ヶ月、勉強と執筆活動に集中したいと考えています。 留学中は、多くの方々から励ましの言葉をいただき、ありがとうございました。 夏に卒業後は東京に戻って色々と活動する「予定」ですので、 今後ともご連絡を取らせていただける方は、 どうぞ hbslife@gmail.com 宛てにメイルをいただければと思います。 最後に。 一度っきりしかない、大切な人生。自分の個性とエッジを活かした、生き方をしよう! * 残念ながら、過去の記事の配信はしていません。偽アドレスを名乗って送りますよ、という書き込みがありましたが、スパムっぽいので無視されるようお願いします。 #
by diwase
| 2006-02-28 14:12
Music: breath of statues. Perhaps:
silence of images. You: speech, where all speech ends. You: time, standing vertically parallel to our vanishing hearts. Feelings for whom? Oh, you transformer of feeling into what? : audible landscapes! You stranger: music. You who have outgrown surge away from us.... in holy farewell: where our deepest center surrounds us as the most distant horizon, as the other side of air: pure, immense, no longer habitable. RILKE #
by diwase
| 2006-02-25 01:05
| Life
明日の授業のリーディングで、「スポーツから学ぶチーム力向上」といったものがあり、久々に超・面白かったので備忘録代わりに。勝ち続けているスポーツチームと、ビジネスのチームの実証分析を比べながら、共通するポイントを7つ抽出しているのが、とても興味深い:
七つのレッスン Lesson 1: Integrate cooperation with competition 勝ち続けるチームでは、チーム内に協力関係だけでなく適度な緊張感を持った競争がある。スポーツのチームで言えば、レギュラーのポジション争い。(高い創造性で有名なデザイン会社)IDEOの例でいえば、それはブレインストーミングセッションの場。プロフェッショナルがそれぞれのクリエイティビティを見せ付けあい、チーム全員でどのアイデアを採用するかを決めていく。 ただし、この競争は ①場面を限って行なう(例えばブレインストーミングセッションだけ)、 ②特定の目的のみに向かって行なう(使えるアイデアをひねり出すこと)、 ③一定のルールのなかで行なう(他人のアイデアを批判しない)、 といった条件の中で行なうことが必要。営業成績を競う、といった無限定に競争を導入させるのでは、逆に協力関係を築きにくいので望ましくない。 Lesson 2: Orchestrate some early wins 前半に勝っているチームがそのまま試合に勝つ確率は、圧倒的に高いそうだ。同様に職場でも、"self-fueling spirals"と呼ばれる好循環に入ることが重要。小さな成功体験でよいので、早期の段階で経験するとメンバーお互いへの信頼とチームとしての自信が高まり、その後の活動に好影響を及ぼすそうだ。リーダーとしては作業を小さな括りに分けて、意識的に成功体験を作り出すことが必要。 Lesson 3: Break out of losing streaks 負け根性が身につくと、悪循環に入ってしまうが、ここからどうやって抜け出すかが重要。負け癖がついているチームはついつい外部のコントロール外の要因に負けの理由を見出しがちだが、そこでリーダーが実際に敗因がコントロール可能な要素にあることを示し、勝ちへ持っていくことを示すことができれば、メンバーのメンタリティも大きく変わる。 Lesson 4: Carve out time for practice 一流であればあるほど、練習の重要性を説く。試合と同じくらい、あるいはそれ以上に重要だ。にもかかわらず、我々はビジネスの現場では練習のために時間を取ることができず、常に本番だけを走り続ける。そこでリーダーが意識的に「練習」」の時間を作り出すことが重要になってくる。練習と失敗の場を、組織化して作っていくことが重要だ。例えば1ヶ月か四半期に一度、メンバー全員で集まって営業プレゼンテーションをレビューする。これによって、より早く深く組織としての力を高めることができる。 Lesson 5: Call half time 中間地点でタイムアウトをすることはとても有用。ビジネスの作業でも、ちょうど中間地点はチームメンバーがそれまでの活動を見直す、よい機会であるようだ。やり方は正しいか?改善できる点はないか?もしプロジェクトが長かったり、期限がない継続的なものであれば、リーダーが意図的に区切りとなるdeadlineを作って、その中間地点でチームがパフォーマンスをレビューをできる機会を作る。 Lesson 6: Keep team membership stable 勝ちチームは、メンバーがほぼ固定している。これによって、お互いの間合いが分かってチーム力が高まることは明らかだ。NBAで勝ち続けたチームも、商品開発を担当する50チームの分析も、同じ結果が出ている。同じメンバーで意味のある期間一緒に仕事ができるよう、意識的にスタッフィングをすることが必要。 Lesson 7: Study the game video 勝ちチームは、試合後にビデオを全員で見直すそうだ。これによって、自分以外の動きもよく見えるし、即座に改善点が見出せる。ビジネスの場でも、毎回数分でよいので、チームとしての動きでよかった点、よくなかった点を振り返る必要がある。 スポーツを事例にする際の注意点 Caveat: Choose the right sports team as a model チームはそのメンバー間の相互依存関係によって、野球型、アメフト型、バスケ型に分けられる。野球は個人間のやり取りが少ないのに対して、アメフトは各自が独自の役割を持ちつつもお互いに影響しあい、バスケはたった5名なのでお互いの動きが絶えず相互に影響を与え続ける。ビジネスの場合もこれらに例えられる。営業は野球型、組み立てラインはアメフト型、そしてクロスファンクショナルチームはバスケ型。自分たちのチームがどのタイプの動きをしているのかを意識していることで、ボトルネックを見つけることができる。 以上、出所: "Sports teams as a model for workplace teams: Lessons and liabilities" Nancy Katz (2001), Academy of Management Executive: The Thinking Magazine #
by diwase
| 2006-02-23 15:59
| Class
千葉の中学校は出席番号があいうえお順ではなく、誕生日順だったので、
3月生まれのボクは、 平成2年2月22日、2年2組21番だった。 あとちょっとで、2222222だったのに! と悔しく思ったことを 懐かしく思い出しました。 #
by diwase
| 2006-02-23 14:18
| Life
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